家づくりの打ち合わせにおいて、コンセントの位置は熱心に議論される一方で、屋外の水道である散水栓や立水栓の位置は、ハウスメーカーにお任せにしてしまうケースが意外と多いものです。しかし、実際に住み始めてから「ここに水道があればよかった」と後悔するポイントの上位にランクインするのがこの屋外水道です。配置計画を立てる際の基本は、まず「どこで、何に水を使うか」を具体的にイメージすることです。例えば、駐車スペースの近くには洗車用の水道が必須ですが、ここを散水栓にするか立水栓にするかは非常に重要です。洗車ホースを繋ぎっぱなしにするのであれば、躓きにくい散水栓が適していますが、洗車中にバケツに水を汲んだり手を洗ったりする頻度が高いなら、立水栓の方が使い勝手は上です。また、玄関ポーチの近くに立水栓があると、子供の靴の泥落としや、玄関周りの掃除、さらには来客が外で軽く手を洗う際にも重宝します。庭の広い住宅であれば、一箇所だけでなく、対角線上の二箇所に設置することを検討すべきです。一本の長いホースを取り回すのは重労働ですし、ホースが花壇や芝生をなぎ倒してしまう原因にもなります。散水栓を庭の隅に配置し、メインのテラス近くにはお洒落なデザインの立水栓を置くといった使い分けも効果的です。さらに、排水のルートも忘れてはいけないポイントです。水を使った後の水溜まりが原因で庭の土が流れたり、基礎が湿ったりしないよう、適切な勾配をつけた排水計画が必要です。特に立水栓を設置する場合は、水受けパンから雨水枡へ繋ぐ配管工事をセットで考えるのが理想的です。隣地との境界線に近い場所に設置する際は、水跳ねが隣の家の迷惑にならないような配慮も欠かせません。たかが水道、されど水道です。毎日の家事や趣味をスムーズに進めるためには、散水栓と立水栓を適材適所に配置し、動線に無駄のない設計を心がけることが、長く快適に暮らせる住まいづくりの鍵となります。
散水栓と立水栓の配置計画の重要性