台所の水漏れやトイレの詰まりなど、水のトラブルは突然発生し、誰もが焦ってしまうものです。そんな状況につけ込んで、不当に高額な料金を請求する悪質な水道業者が存在します。彼らの手口や特徴を知り、騙されないための知識を身につけることが、何よりも重要です。まず、悪質な業者は「数百円から」といった極端に安い料金を広告で提示していることが多いです。しかし、実際に現場に来ると、「お客様のトラブルは特別重度だ」などと言って、法外な料金を請求してくるケースが散見されます。このような業者は、初期費用を安く見せかけ、作業費用の中に不明瞭な料金を上乗せしてくるのが手口です。東京都の最低賃金を考えても、数百円での修理は採算が合わないはずです。次に、「見積書を口頭で済ませる」業者には要注意です。見積書は作業内容や料金を確認する上で不可欠な書類であり、書面で発行しない業者は、後から都合の良いように料金を変更する可能性があります。中には、「分解しないと分からない」「やってみないと見積もりを出せない」などと言って、見積書を書かずに着工しようとする悪質なケースもあります。このような場合は、作業前に書面での見積もりを求め、提示できないのであれば依頼を控えるべきでしょう。さらに、顧客の不安を煽ったり、強引な態度で契約を迫ったりする業者も悪質業者の特徴です。依頼していない作業を勝手に始めたり、途中で作業内容がどんどん変わっていったりするケースもあります。例えば、蛇口の修理依頼が、最終的に水道管の交換にまでエスカレートするといった具合です。作業中に作業内容が変わる場合、断ろうとすると高額なキャンセル料を請求されたり、バラバラにされた状態で帰ろうとしたりすることもあります。また、ホームページに会社名や所在地が明記されていなかったり、インターネット広告のサービス名と実際に来た業者の名称が異なったりする場合も注意が必要です。このような業者は、トラブルが発生した際に連絡が取れなくなる可能性があります。信頼できる業者を見極めるためには、水道局指定工事店であるかを確認すること、料金が明確であること、そして実績や口コミ評価をチェックすることが大切です。焦らず、複数の業者から相見積もりを取り、比較検討することが、不当な請求から身を守るための最善策と言えるでしょう。
悪質業者を見破るぼったくり対策